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読めない本
「この本読んでみて」と、渡された1冊の本。

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)
(2008/01)
堤 未果

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200ページの文庫本、普通なら一晩で読み終える量だけど、読み進めば進むほど、読めなくなった。途中、何度も考えさせられて最後まで読めないんじゃないか、とすら思った。
それは私があまりにもアメリカという国を知らな過ぎるから。
弱者と強者がはっきりと分かれる国。自由を謳い文句に世界の人々を誘惑する力は強大だ。
ルポだというので全部が真実なんだろうけれど、視点によって変わってくる事実もあるので、鵜呑みにはできないな、と思いながらも非常に考えされられるアメリカの現状が書かれている。真実だと信じたくないような現実も。
特に第1章で書かれている貧困が生み出す肥満の実態というものには唖然とした。
貧困児童の教育レベルの低さと肥満度は比例する、と現場の教師が語っている。
肥満=裕福、と考えるのは昔の話。現代において裕福ならジムに通い自分で健康管理が出来る、栄養学、そして健康に対する食生活の知識をもち、実践できるからだ。
では貧困層はどうか、というと、予算も手間も掛からずお腹が一杯になる所謂ジャンクフードに走る。家にキッチンも調理器具もない家も多いのだ。「フードスタンプ制度(無料食料券)」のもと、福祉、学校給食等がファーストフード産業に巨大マーケットとしてビジネスの対象にされ、そこではコストを下げたジャンクフードが提供される。 カロリーは高いが栄養価は乏しい。結果、お腹は満足するが、肥満により体はボロボロになっていく。
日本の給食制度がどれだけ素晴らしい物なのか、気づかされ、親の義務として食生活の管理があるのだ、と自省させられた。
第2章で、ハリケーンカトリーナは自然災害ではなく、人災であると言い切る。ブッシュ政権が人災に生まれ変わらせてしまった実情が書いてある。そしてその影に民営化の罠があると。
第3章では新自由主義の元、公的医療の縮小、それに伴い大企業の医療負担をなくし経済を活性化させたかに見えて、国が国民に対して持つ「いのちの責任」を縮小させ、医療格差を引き起こしてしまっている実態が書かれている。たとえばNYで盲腸手術で1日入院したとして掛かる平均費用は243万円である。今、円高だっけ、円安だっけ、と考える必要も無く、高額すぎる。
第4章にて「落ちこぼれゼロ法」が裏口徴兵制度となっている流れを浮き彫りにし
第5章でビジネスとしての戦争、市民権を得る為の入隊、派遣産業として成り立ってしまっているイラク戦争の実態が書かれている。派遣社員、彼らはもちろん軍人ではない。募集時にトラック運転手だったりする。しかし、銃弾飛び交う戦地へ行かされ、靴も支給されない、砂漠で水も支給されない、劣化ウラン弾に汚れた水を飲んでも、保障もない。現地で死んでも会社の事故で済まされてしい、戦死者にカウントすらされない、そんな派遣社員。 もはや徴兵制度が必要でない、貧困による徴兵が存在するという事実。

そしてこの本のエピローグに、ニューヨークがクリスマス一色に染められた12月、バプティスト教会のビリー牧師が人々に呼びかける姿が紹介されている。

「ショッピングをやめましょう! 子どもに物を買うより、一緒に過ごす時間をプレゼントに!」
「メディアは急きたてる、消費しなさいと。でも買い物をするたびに、海の向こうでは貧しい者たちが搾取される。そんなことに加担したいのか」
「それは大企業をふとらせる。すると環境は破壊され、食べ物はますます安く手に入る代わりに農薬だらけになる。そして私たちの仕事はなくなり、彼らのように貧しくなるんだ!」
「気がつきなさい子どもたち、目を覚ますんだ。君らの見ているのは幻想だということに。これは、多国籍企業という名のモンスターが作りだした、にせのおとぎの国なんだよ・・・ハレルヤ」


この本はベストセラーになっているそうだが、まだ読んでいない人で本屋で見かけたらあとがきだけでも読んで欲しい。9.11テロの瞬間を隣のビルから目撃していた著者のジャーナリストとしての信念が見える。
『現状が辛いほど私たちは試される。だが、取材を通じて得た沢山の人との出会いが、私の中にある「民衆の力」を信じる気持ちを強くし、気づかせる。あきらめさえしなければ、次世代に手渡せるものは限りなく貴いということに。』(あとがきより抜粋)
私はこの本を通して試されつづけた。だから一気に読めなかったのだ、とあとがきを読んで気が付いた。

日本では自民党総裁選挙に伴い「民営化」「構造改革」「多少の痛みは致し方ない」と叫ぶ姿を目の当たりにするが、どのくらいの痛みになるのか、取り返しのつかない事態が起こるかもしれないという予測はしているのか、非常に疑問。民営化による落とし穴はないのか?
日本国憲法第3章13条と25条で私たちの生活は守られている。
そして第9条と第25条が無くなれば、日本はこの本のアメリカと同じ状況になるのではないだろうか?
憲法の上に成り立った社会に生きているんだということを実感させられた1冊だった。

興味をもたれた方はこちらをどうぞ。
岩波新書 新刊紹介 → 「ルポ 貧困大国アメリカ」
立ち読みページ → e-hon

そしてもうひとつ。


「読んで。できたら映画も観て欲しい。」と言われた1冊。

闇の子供たち (幻冬舎文庫)闇の子供たち (幻冬舎文庫)
(2004/04)
梁 石日

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こちらは手元にもないし、多分読めないと思う。でも、原作も映画もあらすじは知っている。
このお話の大元にも貧困、格差社会というどうしようもない問題が根底にある。
貧しい故に子供を売る。明日の食事のために子供が売られていく。
でも、ちょっと前まで日本でもあった光景なんだよね、もしかしたら今でもあるかもしれない。
売る親に罪悪感はあるか?といったら、無いんじゃないか。善悪とか罪と罰とか権利や義務といった言葉はある程度の富の上での生活で初めて生まれてくる感情だと思うから。

世の中、何も出来ない無力さを感じながらも、知っておかなくちゃいけない真実ってあると思っている。
それを知ったからといって、何ができるわけでもないし、何も変わらないかもしれない。
むしろ知ったからといって何かできることがあるわけではなく、できないと思ってしまう自分がいることに打ちのめされる。だから読めない、観れない、と思う。
でも知って生活しているのと、知らずに生活しているのと、全く人生が違う。自分の小さな生活も人と繋がることによっていつかは世界に広がっていく。それなら、まずは周りの人との繋がりを大切にしていくことから始めればいいのかも知れない。
いつか、読もう。

テーマ : 読書メモ
ジャンル : 本・雑誌

tag : 貧困大国アメリカ 闇の子供たち

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(非公開コメント受付中)

よく本読んでるね~
私はさっぱりです(~_~;)

でも、世の中の動き、真実は何なのか目と耳を凝らしてないといけないなぁっていつも思ってます。
なにも出来ないんだけど、それこそ知ってるのと知らないのとの差だろうけどね。

アメリカって貧困大国というか、貧富の差がすごいありますよね。
医療現場がね。。
人種差別も未だ根付いてるようですし。
まぁ日本でも似たような話は転がってますけど。
9.11で崩れた理想の一つの結論なんだろうなぁ。
見つけたらこれも読んでみます
>Ru~さん
読むのが好きなのですよー、身になっているかはともかくとして(笑)
1年100冊の目標もあるし!(そういや何冊だ?)
でも、私より娘のほうがスッゴイ読んでます。それにしちゃ国語力はゴホッゴホッ・・・

お昼休みにヤホーNEWS見るだけで世界情勢から隣町の事件まで読める時代ですしね。
&マスコミに踊らされないような目と耳も必要かな、と。
まあ、知っても何もしないのだから、知らないで何もしない、と結果は同じなんだけど(悲)それでも知って考えるっていう作業は私にとっては捨てられない大切な作業だと思っております。
>カンさん
「貧困大国」
読んでみるとアメリカは貧困の上に成り立っている大国だと言っています。見つけたら是非お読みになってみてくだされ。

>医療現場

日本の国民健康保険制度のような制度が無いですしね。
不法移民の増加や社会保障(特に医療保険制度)が充実していないので貧しくて保険料を払えないからまともな医療を受けることが出来ない人は多いしこれは非常に悲しい状態だと思います。
個人的には嫌いだったけどヒラリー・クリントン女史の政治的主張「国主導型の健康保険制度導入」はアメリカに必要だと思います。
9.11を通じて失ったものって大きいですよね・・・

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